レーダーチャートを追加しました(その1:風味編)

それぞれの豆の詳細部分に、
風味と味の特性を表すレーダーチャートを追加してみました。

(本当はシステムとかいじって比較とかできるようになったらもっと面白いなと思うのですが、そういう痒い所に手が届く的なのは、もう少し規模と利益が出せるようになって、外注やチーム作りができるようになってからかなと。。もしくは専門的な知識をお持ちの方手伝ってください。。笑)

 

一応、今までもベリー系の〜とかレモンのような〜とかコメント欄で言ったりしているのだけど、テイスティングをしていると風味ってもっと複雑で、ブルーベリーもあるけど紅茶感もあるしちょっと発酵した感もワインっぽいしなんなら蜂蜜感や微妙に麦の感じもあるなー、とかなんか色々とあるのですが、
それを全部書いてると複雑でわけわかんない説明になってしまうし、それぞれの個性がよくわからなくなってしまうなと思っていたので、言葉で説明できない部分を数字にして表すことにしました。

 

レーダーは2種類、風味の部分と味の部分で分けて作っています。
パッとみてもわかるようにはしていますが、もう少し細かく知りたい方のために、2回に分けて風味と味の説明をブログで一緒にしちゃおうかと思います!

 

 

今回はまず、風味編です。

 

柑橘:

 

 

レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの酸っぱい爽やか系フルーツ。

酸味の印象とつながることが多く、酸味系のコーヒーは、レモンとかグレープフルーツ系の香りが顕著です。
ケニアやエチオピアなど、アフリカの豆で多いなと思うのが、酸っぱい系の柑橘。レモンやグレープフルーツ、柚子など。
逆に中南米の柑橘は蜜柑やオレンジピール(皮)のような、甘くて優しい柑橘系のイメージを感じることが多いです。

 

 

ベリー:

 

 

苺、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、カシス、ザクロなど。

明るくて甘い酸味、と表現されることが多いこの分野。ケニアやエチオピアの豆で顕著ですが、ものによってはグアテマラやコスタリカ、コロンビアなどでも感じることがあります。
ケニアで感じるような酸っぱい系ベリー(カシスやクランベリー)と、エチオピアやナチュラル製法の豆でよく感じる甘めのベリー(苺やブルーベリー)でもちょっと違いがあるので、よく味わってみると面白いかもです。

 

 

ドライフルーツ:

 

 

レーズン、プルーン、デーツなど。

凝縮された甘さとつながる印象。キャラメルや蜂蜜のような甘さではなく、フルーツのような爽やかで、かつ濃い感じの甘さを感じる風味です。
豆でいうと、中南米のものに多い印象がありますが、ブルンジでも感じたので一概には言えないかもです。

 

 

熱帯フルーツ:

 

 

パイナップル、マンゴー、パッションフルーツ、バナナ、ライチなど。

イメージとしては、発酵感のあるフルーツ感。ふわっと口の中で広がるけど、あんまり爽やかじゃなくて、濃厚で舌に絡みつくような甘さを感じます。ウォッシュドのものにはあまり感じることがなく、ナチュラルやハニー製法、かつある程度酸味がある豆(エチオピア、コロンビア、パナマのナチュラルなど)に多い印象です。

 

 

りんご、ぶどう、ももなど:

 

林檎、葡萄、桃、さくらんぼ、梨、プラム、杏など。
その他のフルーツが書ききれないのでここにまとめてしまいました。笑

林檎や梨などのあっさりしたフルーツ感は、比較的すっきりとバランスの良いウォッシュドの豆、グアテマラやホンジュラスなどでよく感じます。桃や葡萄、プラムなどの甘く濃いフルーツに関しては、酸味が際立つエチオピアやルワンダ、ケニアなどのアフリカ系の豆で感じることが多いかな?という気がします。また葡萄はワインのフレーバーともつながるので、発酵感のあるナチュラル製法の豆で感じられることも多いです。

 

 

フローラル:

 

 

ジャスミン、ラベンダー、薔薇、紅茶など。

フローラルは、花ごとの香りに慣れていない僕にとってはかなり知覚が難しいカテゴリーです。笑
蜜のように甘く、でも鼻からすっと抜けていくさっぱりさが特徴かと。分類上はここに紅茶の香りも含まれるのですが、香り&口当たりの強さで感じるお茶の感じと、香りが抜けていく一般的なフローラルは結構別物かと思っています。
花の香りはいろんな豆で感じますが、グアテマラやエルサルバドルのようなコーヒーでは、甘い香りの花感、エチオピアのウォッシュドで顕著なのは、紅茶感と甘い花の混合された香りを感じることが多いです。

 

 

ナッツ、チョコ:

 

 

チョコレート、アーモンド、ピーナッツ、胡桃など。

甘く香ばしい香りが特徴。テイスティングでは”ナッティー”と呼ばれるカテゴリーです。
焙煎が深くなればなるほど感じやすい種類の香りですが、浅煎りでも感じられる豆はたくさんあります。グアテマラ、ブラジル、エルサルバドルなど中南米の豆に多いイメージです。ナッツ系の甘い香りが強い豆は、酸味が控えめなものが多い印象もあります。(焙煎度の違いは別にしても)

 

 

蜂蜜、黒糖など:

 

 

蜂蜜、黒糖、キャラメル、メープルシロップなど。

これは、わかりやすく重めの甘さを感じるカテゴリーです。後味に現れることが多く、甘い後味はコーヒーの印象を一気に良くします。香ばしさが少しあるので、ナッツ系の香りとの相関性が高く、ナッツ系&蜜系のどちらも感じられるコーヒーが多いです。

ブラジルやエルサルバドルは、代表的なナッツ&蜜のどちらも感じられるコーヒーですし、逆にエチオピアナチュラルなんかは、蜂蜜感のある甘さが乗っかったりしています。でもこれも熱帯フルーツとつながっていたり。。。ああ複雑。

 

 

その他:

 

 

他にも、トマトやキュウリのような野菜系の香り、シダーや土のようなウッディ、アーシーと呼ばれる香り、藁や麦のような穀物系の香り、クローブやシナモンなどのスパイスの香り、など色々とあります。例えばインドネシアの豆は、アーシーと呼ばれる土っぽい香りが特徴的ですし、タイやインドの豆で香ばしいスパイシーさを感じたこともあります。ただ現状扱っている豆ではあまりこっち系統のものがないし、色々入れすぎてもごちゃごちゃするので、とりあえず省いています。

 

 

香りは、それぞれで捉えるのは結構難しくて、
味覚とのつながり、香りの種類同士のつながりを意識しながら飲んでみると、もっとわかりやすく感じられるのではないかな、と思います。

酸っぱいな、と感じるコーヒーは、柑橘系、ベリー系の香りが立っているでしょうし、甘いな、と感じるコーヒーは、チョコ系や蜜系の香りを感じやすい、口当たりが強いものは、熱帯フルーツなどの重めのフルーツや蜜系の香りを感じやすいし、ベリー系を感じるなら、酸っぱさつながりで柑橘系もあるかも?とか、熱帯フルーツの甘さと蜜系の甘さは似ているので、どっちもあるかも、みたいな。

そんな感じで、色々味わいながら、自分の好きなタイプのコーヒーを探してみてください!

もし台湾に来る機会があれば、一緒にカッピング(テイスティング)しましょう!
新しい香りが発見できるかもです。

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