Articles
コーヒーの鮮度
大家你好,我今天跟你們說沖咖啡的時候要準備的東西~ 。。。台湾が恋しすぎて、つい中国語になってしまいました。 さて今日は、みなさんお待ちかね。今日こそ、今日こそ役に立つ知識をお届けします!!!(途中からマニアックな知識に走らない自信はないです) 今日のテーマは、 「家でコーヒーを淹れる時に必要なものはなに?」 ぱっと見、かなり実用的な知識ですね。ウンウン。 <必要なもの> コーヒー豆お湯ドリッパーフィルターケトルスケールグラインダー カタカナだらけですね。。決して横文字が好きなわけではないのですが、、日本語で書いてみましょうか。 珈琲豆お湯珈琲漏斗珈琲用濾紙珈琲用やかんはかり珈琲粉砕機 。。。 なんかわかりにくいですね。。やっぱりカタカナにしましょう。 一つずつ説明していきますね! 1.コーヒー豆 言わずと知れた主人公。これがないと、どれだけ高価な道具を揃えても意味がありません。コーヒー豆がないコーヒー抽出なんて、桃から出てこない桃太郎、ないしレモンの入っていないレモネードみたいなものです。虚空。 コーヒー豆の選び方は、こっちの記事がわかりやすいので是非ご覧ください。 なるべく新鮮なコーヒー豆がオススメです。 とコーヒー屋さんなら誰もが言います。ただ、今日はそこに「ちょっと待った」を言いたい。 僕ももちろん、売り物のコーヒー豆、ないしお店で出すコーヒーの鮮度にこだわってはいるのですが、最近コーヒーの鮮度=正義の構図についてはちょっと怪しく感じてきています。 というのも、コロナの影響で僕自身が台湾へ行けなくなり、家のコーヒーは台湾から送られてくる豆を淹れているのですが、国際便は送料もかなりかかるので、そんなに頻繁には送れません。なので最近は甘んじて、1ヶ月~2ヶ月前に焙煎したコーヒーも飲むようになりました。...
コーヒーの鮮度
大家你好,我今天跟你們說沖咖啡的時候要準備的東西~ 。。。台湾が恋しすぎて、つい中国語になってしまいました。 さて今日は、みなさんお待ちかね。今日こそ、今日こそ役に立つ知識をお届けします!!!(途中からマニアックな知識に走らない自信はないです) 今日のテーマは、 「家でコーヒーを淹れる時に必要なものはなに?」 ぱっと見、かなり実用的な知識ですね。ウンウン。 <必要なもの> コーヒー豆お湯ドリッパーフィルターケトルスケールグラインダー カタカナだらけですね。。決して横文字が好きなわけではないのですが、、日本語で書いてみましょうか。 珈琲豆お湯珈琲漏斗珈琲用濾紙珈琲用やかんはかり珈琲粉砕機 。。。 なんかわかりにくいですね。。やっぱりカタカナにしましょう。 一つずつ説明していきますね! 1.コーヒー豆 言わずと知れた主人公。これがないと、どれだけ高価な道具を揃えても意味がありません。コーヒー豆がないコーヒー抽出なんて、桃から出てこない桃太郎、ないしレモンの入っていないレモネードみたいなものです。虚空。 コーヒー豆の選び方は、こっちの記事がわかりやすいので是非ご覧ください。 なるべく新鮮なコーヒー豆がオススメです。 とコーヒー屋さんなら誰もが言います。ただ、今日はそこに「ちょっと待った」を言いたい。 僕ももちろん、売り物のコーヒー豆、ないしお店で出すコーヒーの鮮度にこだわってはいるのですが、最近コーヒーの鮮度=正義の構図についてはちょっと怪しく感じてきています。 というのも、コロナの影響で僕自身が台湾へ行けなくなり、家のコーヒーは台湾から送られてくる豆を淹れているのですが、国際便は送料もかなりかかるので、そんなに頻繁には送れません。なので最近は甘んじて、1ヶ月~2ヶ月前に焙煎したコーヒーも飲むようになりました。...
レーダーチャートを追加しました(その1:風味編)
それぞれの豆の詳細部分に、風味と味の特性を表すレーダーチャートを追加してみました。 (本当はシステムとかいじって比較とかできるようになったらもっと面白いなと思うのですが、そういう痒い所に手が届く的なのは、もう少し規模と利益が出せるようになって、外注やチーム作りができるようになってからかなと。。もしくは専門的な知識をお持ちの方手伝ってください。。笑) 一応、今までもベリー系の〜とかレモンのような〜とかコメント欄で言ったりしているのだけど、テイスティングをしていると風味ってもっと複雑で、ブルーベリーもあるけど紅茶感もあるしちょっと発酵した感もワインっぽいしなんなら蜂蜜感や微妙に麦の感じもあるなー、とかなんか色々とあるのですが、それを全部書いてると複雑でわけわかんない説明になってしまうし、それぞれの個性がよくわからなくなってしまうなと思っていたので、言葉で説明できない部分を数字にして表すことにしました。 レーダーは2種類、風味の部分と味の部分で分けて作っています。パッとみてもわかるようにはしていますが、もう少し細かく知りたい方のために、2回に分けて風味と味の説明をブログで一緒にしちゃおうかと思います! 今回はまず、風味編です。 柑橘: レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの酸っぱい爽やか系フルーツ。 酸味の印象とつながることが多く、酸味系のコーヒーは、レモンとかグレープフルーツ系の香りが顕著です。ケニアやエチオピアなど、アフリカの豆で多いなと思うのが、酸っぱい系の柑橘。レモンやグレープフルーツ、柚子など。逆に中南米の柑橘は蜜柑やオレンジピール(皮)のような、甘くて優しい柑橘系のイメージを感じることが多いです。 ベリー: 苺、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、カシス、ザクロなど。 明るくて甘い酸味、と表現されることが多いこの分野。ケニアやエチオピアの豆で顕著ですが、ものによってはグアテマラやコスタリカ、コロンビアなどでも感じることがあります。ケニアで感じるような酸っぱい系ベリー(カシスやクランベリー)と、エチオピアやナチュラル製法の豆でよく感じる甘めのベリー(苺やブルーベリー)でもちょっと違いがあるので、よく味わってみると面白いかもです。 ドライフルーツ: レーズン、プルーン、デーツなど。 凝縮された甘さとつながる印象。キャラメルや蜂蜜のような甘さではなく、フルーツのような爽やかで、かつ濃い感じの甘さを感じる風味です。豆でいうと、中南米のものに多い印象がありますが、ブルンジでも感じたので一概には言えないかもです。 ...
レーダーチャートを追加しました(その1:風味編)
それぞれの豆の詳細部分に、風味と味の特性を表すレーダーチャートを追加してみました。 (本当はシステムとかいじって比較とかできるようになったらもっと面白いなと思うのですが、そういう痒い所に手が届く的なのは、もう少し規模と利益が出せるようになって、外注やチーム作りができるようになってからかなと。。もしくは専門的な知識をお持ちの方手伝ってください。。笑) 一応、今までもベリー系の〜とかレモンのような〜とかコメント欄で言ったりしているのだけど、テイスティングをしていると風味ってもっと複雑で、ブルーベリーもあるけど紅茶感もあるしちょっと発酵した感もワインっぽいしなんなら蜂蜜感や微妙に麦の感じもあるなー、とかなんか色々とあるのですが、それを全部書いてると複雑でわけわかんない説明になってしまうし、それぞれの個性がよくわからなくなってしまうなと思っていたので、言葉で説明できない部分を数字にして表すことにしました。 レーダーは2種類、風味の部分と味の部分で分けて作っています。パッとみてもわかるようにはしていますが、もう少し細かく知りたい方のために、2回に分けて風味と味の説明をブログで一緒にしちゃおうかと思います! 今回はまず、風味編です。 柑橘: レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの酸っぱい爽やか系フルーツ。 酸味の印象とつながることが多く、酸味系のコーヒーは、レモンとかグレープフルーツ系の香りが顕著です。ケニアやエチオピアなど、アフリカの豆で多いなと思うのが、酸っぱい系の柑橘。レモンやグレープフルーツ、柚子など。逆に中南米の柑橘は蜜柑やオレンジピール(皮)のような、甘くて優しい柑橘系のイメージを感じることが多いです。 ベリー: 苺、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、カシス、ザクロなど。 明るくて甘い酸味、と表現されることが多いこの分野。ケニアやエチオピアの豆で顕著ですが、ものによってはグアテマラやコスタリカ、コロンビアなどでも感じることがあります。ケニアで感じるような酸っぱい系ベリー(カシスやクランベリー)と、エチオピアやナチュラル製法の豆でよく感じる甘めのベリー(苺やブルーベリー)でもちょっと違いがあるので、よく味わってみると面白いかもです。 ドライフルーツ: レーズン、プルーン、デーツなど。 凝縮された甘さとつながる印象。キャラメルや蜂蜜のような甘さではなく、フルーツのような爽やかで、かつ濃い感じの甘さを感じる風味です。豆でいうと、中南米のものに多い印象がありますが、ブルンジでも感じたので一概には言えないかもです。 ...
【コラム】台南のコミュニティについて
昨日はちょっとうざいお客さんが多かったり、連日、夜遅くまでコーヒーのレシピを考えたりしていて睡眠時間が足りてなかったりで疲れていたからなのか、営業終了後に久しぶりに(精神的に)ダウンしていました。 そんな時、急に仲良くしているコーヒー屋さんのオーナーから連絡が。「今からちょっと届け物しにいくね」そして、カッピングスプーンとカップをプレゼントしてくれました。「ほら、いつもカッピングするとき普通のスプーン使ってるでしょ?笑」って。 カッピングっていうのはコーヒーのテイスティングのことです。スプーンを使ってすすって味見をするんだけど、カッピング専用のスプーンは結構値段がするし、普通のちょっと深めのスプーンでずっと代用してたんだけど、最近他のコーヒー屋さんと一緒にカッピングをすることが多くて、やっぱちゃんとしたやつが欲しいな、と思っていた矢先。 彼的には、僕が焙煎機を貸したお礼なんだけど、そんなのはどっちでもよくて、こういう風なつながりって今まであんまりなかったから、なんかそれが嬉しくてほっこりしました。 (彼は今週末から焙煎の世界大会、台湾予選に出場するんだけど、そこでの指定焙煎機が僕の使ってるやつなので最近よく練習に来ていました。ちなみに僕は日本人なのでその大会には出られません。。残念) 改めて最近すごく感じるのは、台南のビジネス感の薄さ(いい意味で)。例えば台北や東京もそうだと思うんだけど、基本自社と競合ってのははっきり線引きしていると思っていて、それなりに気にしていると思うんだけど、台南ってその感覚が皆無。 お客さんや競合となりうる人に対して、アドバイスはするわ、平気でレシピを公開するわ、人や業者を紹介するわで、たまに大丈夫なんかいなって思う。笑 最近の自分の例でいくと、他のコーヒー屋さんの焙煎士と焙煎データや理論、仮説を共有してどうやったらもっと美味しくできるか議論したり、互いの焙煎した豆を一緒にカッピングして評価したり、コーヒー抽出のレシピも色々と設定を変えながら実験したり、新しい生豆をオススメしあったり、従業員の教育や利益構造についてざっくばらんに話したり。笑 損益が発生する間柄にもかかわらず、その損益を無視できる、そんな関係がとても心地よいです。お互いにコーヒーが好きすぎて、どうやったらもっと美味しいコーヒーが作れるかを考えるのが、金銭的な利益がどうこうよりも上位のモチベーションで、単純にお互い楽しいのだと思う。 多分台南の他店の人たちも、「好きで」店をやっている人が多いし、オーナーが店に立っていることがほとんどだから、その意識って結構大きくて、オープンにすればするほどプラスになって返ってくるっていうのを本能的に感じているのかも。 だって自分が一生懸命考えたことに対してフィードバックがもらえるということは、さらに進化できるということだから。コピーされるリスクよりも、さらに進めるメリットを取るんじゃないかな?まあ、もしかしたら何も考えてないだけかもだけど。笑 この点、日本は本当に閉鎖的だと思っています。それをすごく感じるのが、コーヒー焙煎に関する情報の少なさ。焙煎理論やレシピなんて、絶対に日本語で探しても出てこないし、基本英語でアクセスしないとどうしようもない。逆に英語や中国語だと、オンラインスクールの動画が無料で公開されていたり、学術的な理論が公開されていたり、焙煎時のデータを公開して議論している掲示板やサイト、facebookグループ、instagramのアカウントなどが死ぬほど出てくる。こういうのがもっと日本でもオープンになっていけばいいのになって本当思う。 まあとにかく、台南はいろんな人が自分で開業しやすい環境がすごい整っていて。コストが安いのは前提として、助けてくれる人がいるっていうのが大きい。 経験がなくても教えてくれる人がそこら中にいるし(そもそも友達や友達の友達が自営業なんてざら)、物件や業者の紹介、設備のオススメや中古器具の仲介、そういうところまで普通に教えてくれたり手伝ってくれたりする。実際に開業したあとも、その人たちがお客さんを紹介してくれたり、アドバイスをくれたりするし、お店同士のつながりでイベントをしたりするのもよく見ます。 まあ物事は、ポジティブな面があれば、ネガティブな面もあるもので。逆にいえば、とてもフレンドリーでオープンだけど、それは友達の間柄に限られる、ということ。そこの情報網がなく自力で探すのはかなり困難で、台南に知り合いや友人がいない状態で何かを始めるのは、相当根気と運が必要。(だから僕はめちゃめちゃ苦労した)仲間意識が強いのかな?国民意識?市民意識?ナショナリズム的な側面もあるのかも? そして、その仲間意識に違和感を感じることも結構あります。店によっては常連(友達)と普通のお客さんで態度がめちゃめちゃ違ったり、個性や自己努力ではなくただインフルエンサーとのつながりで集客できてしまったり、つながりで店の評価が大きく変わったり、、、つながりによって得られる情報やものの差が大きすぎて、公正感を感じられないだけでなく、閉鎖的でつまらない場所が増えていっている印象です。さらに残念なことは、人によってはそのつながりを得ようと躍起になっている感じを受けること。(まあ一番残念なのは、それを”メリット”と感じてしまわざるを得ない今の環境なのだけど) これがいいのか悪いのかってのは、よくわかりません。ただ僕が感じるのは、人と人との距離がすごく近くて、色んなことにチャレンジしやすい街であること。でもそれは諸刃の刃的なところもあって、そこに近づくのにはハードルが高かったり、明らかな不公平感が発生しているということ。だから、つながりを大事にしながらも、一方でそれがなくても自分の価値を定義する努力を怠らないことが、重要なのかなと思っています。 最近はSNSなどであやふやになっていますが、僕は、人間の面白さは見た目や肩書きではなく、人生経験から作られた、その人ならではの考え方や価値観的なところにあると思っているので。
【コラム】台南のコミュニティについて
昨日はちょっとうざいお客さんが多かったり、連日、夜遅くまでコーヒーのレシピを考えたりしていて睡眠時間が足りてなかったりで疲れていたからなのか、営業終了後に久しぶりに(精神的に)ダウンしていました。 そんな時、急に仲良くしているコーヒー屋さんのオーナーから連絡が。「今からちょっと届け物しにいくね」そして、カッピングスプーンとカップをプレゼントしてくれました。「ほら、いつもカッピングするとき普通のスプーン使ってるでしょ?笑」って。 カッピングっていうのはコーヒーのテイスティングのことです。スプーンを使ってすすって味見をするんだけど、カッピング専用のスプーンは結構値段がするし、普通のちょっと深めのスプーンでずっと代用してたんだけど、最近他のコーヒー屋さんと一緒にカッピングをすることが多くて、やっぱちゃんとしたやつが欲しいな、と思っていた矢先。 彼的には、僕が焙煎機を貸したお礼なんだけど、そんなのはどっちでもよくて、こういう風なつながりって今まであんまりなかったから、なんかそれが嬉しくてほっこりしました。 (彼は今週末から焙煎の世界大会、台湾予選に出場するんだけど、そこでの指定焙煎機が僕の使ってるやつなので最近よく練習に来ていました。ちなみに僕は日本人なのでその大会には出られません。。残念) 改めて最近すごく感じるのは、台南のビジネス感の薄さ(いい意味で)。例えば台北や東京もそうだと思うんだけど、基本自社と競合ってのははっきり線引きしていると思っていて、それなりに気にしていると思うんだけど、台南ってその感覚が皆無。 お客さんや競合となりうる人に対して、アドバイスはするわ、平気でレシピを公開するわ、人や業者を紹介するわで、たまに大丈夫なんかいなって思う。笑 最近の自分の例でいくと、他のコーヒー屋さんの焙煎士と焙煎データや理論、仮説を共有してどうやったらもっと美味しくできるか議論したり、互いの焙煎した豆を一緒にカッピングして評価したり、コーヒー抽出のレシピも色々と設定を変えながら実験したり、新しい生豆をオススメしあったり、従業員の教育や利益構造についてざっくばらんに話したり。笑 損益が発生する間柄にもかかわらず、その損益を無視できる、そんな関係がとても心地よいです。お互いにコーヒーが好きすぎて、どうやったらもっと美味しいコーヒーが作れるかを考えるのが、金銭的な利益がどうこうよりも上位のモチベーションで、単純にお互い楽しいのだと思う。 多分台南の他店の人たちも、「好きで」店をやっている人が多いし、オーナーが店に立っていることがほとんどだから、その意識って結構大きくて、オープンにすればするほどプラスになって返ってくるっていうのを本能的に感じているのかも。 だって自分が一生懸命考えたことに対してフィードバックがもらえるということは、さらに進化できるということだから。コピーされるリスクよりも、さらに進めるメリットを取るんじゃないかな?まあ、もしかしたら何も考えてないだけかもだけど。笑 この点、日本は本当に閉鎖的だと思っています。それをすごく感じるのが、コーヒー焙煎に関する情報の少なさ。焙煎理論やレシピなんて、絶対に日本語で探しても出てこないし、基本英語でアクセスしないとどうしようもない。逆に英語や中国語だと、オンラインスクールの動画が無料で公開されていたり、学術的な理論が公開されていたり、焙煎時のデータを公開して議論している掲示板やサイト、facebookグループ、instagramのアカウントなどが死ぬほど出てくる。こういうのがもっと日本でもオープンになっていけばいいのになって本当思う。 まあとにかく、台南はいろんな人が自分で開業しやすい環境がすごい整っていて。コストが安いのは前提として、助けてくれる人がいるっていうのが大きい。 経験がなくても教えてくれる人がそこら中にいるし(そもそも友達や友達の友達が自営業なんてざら)、物件や業者の紹介、設備のオススメや中古器具の仲介、そういうところまで普通に教えてくれたり手伝ってくれたりする。実際に開業したあとも、その人たちがお客さんを紹介してくれたり、アドバイスをくれたりするし、お店同士のつながりでイベントをしたりするのもよく見ます。 まあ物事は、ポジティブな面があれば、ネガティブな面もあるもので。逆にいえば、とてもフレンドリーでオープンだけど、それは友達の間柄に限られる、ということ。そこの情報網がなく自力で探すのはかなり困難で、台南に知り合いや友人がいない状態で何かを始めるのは、相当根気と運が必要。(だから僕はめちゃめちゃ苦労した)仲間意識が強いのかな?国民意識?市民意識?ナショナリズム的な側面もあるのかも? そして、その仲間意識に違和感を感じることも結構あります。店によっては常連(友達)と普通のお客さんで態度がめちゃめちゃ違ったり、個性や自己努力ではなくただインフルエンサーとのつながりで集客できてしまったり、つながりで店の評価が大きく変わったり、、、つながりによって得られる情報やものの差が大きすぎて、公正感を感じられないだけでなく、閉鎖的でつまらない場所が増えていっている印象です。さらに残念なことは、人によってはそのつながりを得ようと躍起になっている感じを受けること。(まあ一番残念なのは、それを”メリット”と感じてしまわざるを得ない今の環境なのだけど) これがいいのか悪いのかってのは、よくわかりません。ただ僕が感じるのは、人と人との距離がすごく近くて、色んなことにチャレンジしやすい街であること。でもそれは諸刃の刃的なところもあって、そこに近づくのにはハードルが高かったり、明らかな不公平感が発生しているということ。だから、つながりを大事にしながらも、一方でそれがなくても自分の価値を定義する努力を怠らないことが、重要なのかなと思っています。 最近はSNSなどであやふやになっていますが、僕は、人間の面白さは見た目や肩書きではなく、人生経験から作られた、その人ならではの考え方や価値観的なところにあると思っているので。
【加加家珈琲】コンセプトについて
この間は、コンセプトのない店が、とかとやかく言ってしまったので、改めて、加加家のコンセプトについてお話しようかと思います。笑 まずは、名前。名は体を表すとも言うぐらい重要なポイントです。 「加加家」 中国語読みで「ジャジャジャ」と呼びます。漢字の意味は日本語と同じなので、単純に「加わる+加わる+家」という意味です。 最後の「家」に込められているのは、店のようではなく、家にいるような気分を味わってほしいという気持ちです。 家に遊びに来たかのようにリラックスしてほしい、友達同士のような、店員とお客さんの関係性でありたい、値段や時間、他人の目など、変な気を使うことなくいつでも来られる場所でありたい、商売感ではなく、おもてなしの心を大切にしたい、 そんな意味が込められています。 そして、その前の2つの「加」。加わる、というのは、お客さんや、店員、いろんな人がここにやって来て、その化学反応で空間(家)が出来上がる、という意味。 場所や空間というのは、その時いる人によって作られるものだと思っていて、いろんな人が集まることでコロコロと顔を変えるような楽しい場所になったり、お客さん同士につながりが生まれて、何か面白いことが起こったり、そんなものが生まれる場所でありたい、という思いを込めました。 また「ジャジャジャ」は台湾語で、「こっちこっち」や「食べて食べて」という、ウェルカムな気持ちを表す意味を持っています。 台湾は中国語の国だと思われている方が多いと思いますが、もともと台湾語が共用語であり、かつての首都台南では、今でも当たり前のように台湾語が使われています。というかある程度の年次まで行くと、むしろ中国語が話せず、台湾語のみという方も多くいるほどです。 「お客さんを差別することなく、誰でも気軽に来られる場所」というのがコンセプトの一つなので、台南でやる以上、台湾語の意味を加えたかったこと、また変にクールな名前ではなく、覚えやすく、親しみのある名前をつけたくて、「加加家(ジャジャジャ)」という名前をつけました。 この名前、コンセプトを元に、店舗の内装やメニュー、お客さんの体験に関わるもの全てを決めています。 <物件&場所> 物件探しの時に一貫して決めていたのは、 *古民家であること(台湾の伝統的な建築形式が残っていること)*大通りに面していないこと*市の中心部にあること の3つです。(もちろん予算とかも相当考えてます笑) 家感を出すのに、明らかに店だなと思うような物件は嫌でした。ガラス張りの入り口とか、レールやスポットライトのあるような感じは落ち着く家ではないので、あくまで以前家だった物件を改装する、というところにこだわりました。 また、大通りに面していては騒音の関係で落ち着かないし、普通家ってそういう場所にあるものではないと思うのと、かといって郊外の離れた場所に位置してしまってはアクセスが悪く、いつでもいける場所にはならない。大通り沿いではないけど、アクセスの良い場所。そのバランスをとることも意識しました。 相当苦労しましたが、それらに適する物件を台湾移住5ヶ月目でやっと見つけることができました。 ちなみに台南の基本移動手段は原付で、駅やバス停を意識する必要がなく、かつカフェに行く時には事前に調べてから行く傾向にあるので、路地裏の見えにくい場所でビジネスをしても、SNSなどで集客手段が確保できれば問題はないです。そういう意味では、物件のロケーションに関してはかなり柔軟に決めることができました。 <内装> 落ち着いた家感を出すために、色はほぼ白(黄色味のあって温かい白)と、ウォールナットのような深い茶色の2色しか使っていません。そして台湾の古民家は壁がコンクリートなので、冷たい印象を与えないよう、凸凹感があって光を反射しにくい、珪藻土を使用しました。 また、電飾には和紙を使用したり、電球の色を暖色かつ暗めにすることで落ち着きのある空間をイメージし、かっこいい印象を与えつつも、冷たいクールさにならないことを意識しました。...
【加加家珈琲】コンセプトについて
この間は、コンセプトのない店が、とかとやかく言ってしまったので、改めて、加加家のコンセプトについてお話しようかと思います。笑 まずは、名前。名は体を表すとも言うぐらい重要なポイントです。 「加加家」 中国語読みで「ジャジャジャ」と呼びます。漢字の意味は日本語と同じなので、単純に「加わる+加わる+家」という意味です。 最後の「家」に込められているのは、店のようではなく、家にいるような気分を味わってほしいという気持ちです。 家に遊びに来たかのようにリラックスしてほしい、友達同士のような、店員とお客さんの関係性でありたい、値段や時間、他人の目など、変な気を使うことなくいつでも来られる場所でありたい、商売感ではなく、おもてなしの心を大切にしたい、 そんな意味が込められています。 そして、その前の2つの「加」。加わる、というのは、お客さんや、店員、いろんな人がここにやって来て、その化学反応で空間(家)が出来上がる、という意味。 場所や空間というのは、その時いる人によって作られるものだと思っていて、いろんな人が集まることでコロコロと顔を変えるような楽しい場所になったり、お客さん同士につながりが生まれて、何か面白いことが起こったり、そんなものが生まれる場所でありたい、という思いを込めました。 また「ジャジャジャ」は台湾語で、「こっちこっち」や「食べて食べて」という、ウェルカムな気持ちを表す意味を持っています。 台湾は中国語の国だと思われている方が多いと思いますが、もともと台湾語が共用語であり、かつての首都台南では、今でも当たり前のように台湾語が使われています。というかある程度の年次まで行くと、むしろ中国語が話せず、台湾語のみという方も多くいるほどです。 「お客さんを差別することなく、誰でも気軽に来られる場所」というのがコンセプトの一つなので、台南でやる以上、台湾語の意味を加えたかったこと、また変にクールな名前ではなく、覚えやすく、親しみのある名前をつけたくて、「加加家(ジャジャジャ)」という名前をつけました。 この名前、コンセプトを元に、店舗の内装やメニュー、お客さんの体験に関わるもの全てを決めています。 <物件&場所> 物件探しの時に一貫して決めていたのは、 *古民家であること(台湾の伝統的な建築形式が残っていること)*大通りに面していないこと*市の中心部にあること の3つです。(もちろん予算とかも相当考えてます笑) 家感を出すのに、明らかに店だなと思うような物件は嫌でした。ガラス張りの入り口とか、レールやスポットライトのあるような感じは落ち着く家ではないので、あくまで以前家だった物件を改装する、というところにこだわりました。 また、大通りに面していては騒音の関係で落ち着かないし、普通家ってそういう場所にあるものではないと思うのと、かといって郊外の離れた場所に位置してしまってはアクセスが悪く、いつでもいける場所にはならない。大通り沿いではないけど、アクセスの良い場所。そのバランスをとることも意識しました。 相当苦労しましたが、それらに適する物件を台湾移住5ヶ月目でやっと見つけることができました。 ちなみに台南の基本移動手段は原付で、駅やバス停を意識する必要がなく、かつカフェに行く時には事前に調べてから行く傾向にあるので、路地裏の見えにくい場所でビジネスをしても、SNSなどで集客手段が確保できれば問題はないです。そういう意味では、物件のロケーションに関してはかなり柔軟に決めることができました。 <内装> 落ち着いた家感を出すために、色はほぼ白(黄色味のあって温かい白)と、ウォールナットのような深い茶色の2色しか使っていません。そして台湾の古民家は壁がコンクリートなので、冷たい印象を与えないよう、凸凹感があって光を反射しにくい、珪藻土を使用しました。 また、電飾には和紙を使用したり、電球の色を暖色かつ暗めにすることで落ち着きのある空間をイメージし、かっこいい印象を与えつつも、冷たいクールさにならないことを意識しました。...
【コラム】最近オープンした店を見て思ったこと
めずらしく、あんまりポジティブじゃない記事です。笑 自分の頭の思考整理のために書いたので、よかったら見てください。 最近台南で、コンセプトを感じられないコピーのような店が増えている印象です。 新しい店ができても、どこかで見たような内装だったり、コンセプトだったり、 メニューだったりで、何でお店開いたんだろって思うような場所が多い。 自分で店を開けるのに、台南は物理的・精神的なハードルがともに低いです。 お店を開いている人とのつながりが得やすく、アドバイスを受けやすいし、 自身で開業する人に対する尊敬も強いので、変な圧力も感じない。 さらにコスト的、法的にも日本と比べると ものすごく開店、開業しやすい環境があります。 ただ一方で、それが安易で適当な店を生んでいる気もします。 「ほら、店開くってカッコイイじゃん?とりあえずやってみるか?」的な。 色んな人に実際に話を聞いたのですが、 店をやりたいのに何売るかは決めてない、コンセプトも決まってない、 って平気な顔で言われたりします。 自分としては、少なくとも自分で店を開ける、 ビジネス、ブランドを立ち上げる、という行為の裏には、 自分が体現したい強い想い、 ないしは現状はびこっている課題に対する強烈な反対感情があり、 それが既存のサービスでは対応不可能、もしくは不十分であるからこそ、 あえて自分でやる道を選ぶのかなと思っていました。 だから、僕は自分で動いて何かを作りあげる人間を尊敬するし、 その人の考え方や、歩んできた人生にとても興味があります。 ...
【コラム】最近オープンした店を見て思ったこと
めずらしく、あんまりポジティブじゃない記事です。笑 自分の頭の思考整理のために書いたので、よかったら見てください。 最近台南で、コンセプトを感じられないコピーのような店が増えている印象です。 新しい店ができても、どこかで見たような内装だったり、コンセプトだったり、 メニューだったりで、何でお店開いたんだろって思うような場所が多い。 自分で店を開けるのに、台南は物理的・精神的なハードルがともに低いです。 お店を開いている人とのつながりが得やすく、アドバイスを受けやすいし、 自身で開業する人に対する尊敬も強いので、変な圧力も感じない。 さらにコスト的、法的にも日本と比べると ものすごく開店、開業しやすい環境があります。 ただ一方で、それが安易で適当な店を生んでいる気もします。 「ほら、店開くってカッコイイじゃん?とりあえずやってみるか?」的な。 色んな人に実際に話を聞いたのですが、 店をやりたいのに何売るかは決めてない、コンセプトも決まってない、 って平気な顔で言われたりします。 自分としては、少なくとも自分で店を開ける、 ビジネス、ブランドを立ち上げる、という行為の裏には、 自分が体現したい強い想い、 ないしは現状はびこっている課題に対する強烈な反対感情があり、 それが既存のサービスでは対応不可能、もしくは不十分であるからこそ、 あえて自分でやる道を選ぶのかなと思っていました。 だから、僕は自分で動いて何かを作りあげる人間を尊敬するし、 その人の考え方や、歩んできた人生にとても興味があります。 ...
【コラム】朝ごはんについて
こんにちは。 カフェは土日休みではないので今日も仕事です。 カフェやりたいなー、自由そう、楽しそう、おしゃれーとか思っている方。 ぜひぜひ考え直してくださいね。笑 さて。 最近改めて思ったことですが、体だけでなく、心が満たされた毎日を過ごすのに大事なのは、 やはり朝ごはんだと思います。 。。。 嘘です。いや、嘘じゃないけど。僕にとっては朝ごはんなんです。 というのも、毎朝、一日の始まりに何か自分で決めたことをする、というのが自分の心を落ち着かせてくれているような気がします。 それで僕が最近気を使ってるのが、「毎日、主体的に朝ごはんを食べること」です。 主体的ってなんやねん、って感じですよね。笑 朝ごはんに主体も受動もないだろって。 受動的な朝ごはんというのは、 毎朝誰かに起こされて、誰かが作った朝ごはんを食べる、というもの。 一方で主体的な朝ごはんというのは、朝ごはんを食べるために自分で時間を設定して、自分で決めたご飯を食べる、ということです。 僕にとって重要なのは、ご飯の内容と時間を自分で決めることです。別に自分で作る必要はないです。(そんなんめんどくさくて僕は無理です) ただ家族や他の誰かが決めたスケジュールで動くのではなく、自分で全部決めて、朝ごはんを食べることが重要な気がしてます。 「食べなきゃいけない」「なんとなく食べる」ではなく「自分が食べたくて食べる」という感覚です。...
【コラム】朝ごはんについて
こんにちは。 カフェは土日休みではないので今日も仕事です。 カフェやりたいなー、自由そう、楽しそう、おしゃれーとか思っている方。 ぜひぜひ考え直してくださいね。笑 さて。 最近改めて思ったことですが、体だけでなく、心が満たされた毎日を過ごすのに大事なのは、 やはり朝ごはんだと思います。 。。。 嘘です。いや、嘘じゃないけど。僕にとっては朝ごはんなんです。 というのも、毎朝、一日の始まりに何か自分で決めたことをする、というのが自分の心を落ち着かせてくれているような気がします。 それで僕が最近気を使ってるのが、「毎日、主体的に朝ごはんを食べること」です。 主体的ってなんやねん、って感じですよね。笑 朝ごはんに主体も受動もないだろって。 受動的な朝ごはんというのは、 毎朝誰かに起こされて、誰かが作った朝ごはんを食べる、というもの。 一方で主体的な朝ごはんというのは、朝ごはんを食べるために自分で時間を設定して、自分で決めたご飯を食べる、ということです。 僕にとって重要なのは、ご飯の内容と時間を自分で決めることです。別に自分で作る必要はないです。(そんなんめんどくさくて僕は無理です) ただ家族や他の誰かが決めたスケジュールで動くのではなく、自分で全部決めて、朝ごはんを食べることが重要な気がしてます。 「食べなきゃいけない」「なんとなく食べる」ではなく「自分が食べたくて食べる」という感覚です。...