コーヒー豆を選ぶのって難しいですよね。
種類も多く、暗号のような言葉が並びます。そしてコーヒー屋さんというのは、初心者が色々聞きにくい雰囲気があったりするものです。
この記事では、コーヒー豆をどうやって選んだらいいか分からない、という方に向けておすすめの選び方を紹介します。
まず最初にまとめです。
①量は、毎日1杯飲むなら1月に400-500g、週2-3杯なら200g
②選ぶときは、焙煎度→プロセス→産地の順番
③焙煎度:スッキリ感とフルーティーな風味は浅煎り、苦味とコクは深煎り
④プロセス:クリーンな飲みやすさは「ウォッシュド」、フルーツの濃厚な香りは「ナチュラル」その中間が「ハニー」
⑤産地:フルーティーな酸味は「アフリカ」、バランスが良いのは「中米」、チョコレート感は「ブラジル」、個性的な豆は「アジア」
詳しくは以下で説明していきます。
コーヒー豆を買う量について
選び方の前に、まずは量についてお話しします。100gで売られていたり、200g、250gで売られていたりと様々ですが、コーヒー豆は生鮮食品。美味しく飲める期間に飲み切れる量を買うことが大切です。
コーヒー豆は新鮮さが大事
コーヒー豆はスーパーやコンビニでも売っているので、何となく長持ちする、ある程度いつまでも飲めるものと思われるかもしれません。しかし、本当にコーヒーを美味しく飲める賞味期限は、それほど長くはありません。
BASTET COFFEEでは、焙煎日から1ヶ月程度で飲み切ることを推奨しています。1ヶ月以上経っても美味しく飲めますが、風味は少なくなっていきます。まろやかになっていくので飲みやすい、という方もいらっしゃいますが、特に香りにこだわって焙煎されたコーヒーは、1ヶ月を目安に飲み切っていただくのをおすすめしています。
飲み切れる量を買う
ゆえに、コーヒー豆は飲み切れる量を買うのが大事。毎日1杯飲む方であれば、大体1週間で100gほど。週に2-3回であれば、週に40gほど。1ヶ月に換算するとそれぞれ、500gと200gほどになります。
人数によっても変わりますので、大体の目安にしてみてください。
1週間 | 1ヶ月 | |
毎日2杯飲む | 200g | 800-1000g |
毎日1杯飲む | 100g | 400-500g |
週に2-3杯飲む | 40g | 150-200g |
新鮮で美味しいコーヒーを楽しむには、ぜひ自分の飲む量と、コーヒー豆の焙煎日に注目してみてください。店頭で購入される場合も、焙煎日の確認をお忘れなく。
BASTET COFFEEでは、オンラインで注文頂いたコーヒー豆は、焙煎から5日以内のものをお送りするようにしています。
BASTET COFFEEは柔軟なコーヒー選びにも対応
またBASTET COFFEEでは、コーヒーをたくさん飲む方も、そうでない方も柔軟にコーヒー選びができるようにしております。
①100g単位で販売
オンラインストアは通常、1種200g以上の販売が多いですが、バステトは100g単位で販売。少量飲む方は手に取りやすく、毎日飲む方は少しずつ数種類のコーヒーを購入することで、その日の気分によって違うコーヒーをお楽しみいただけます。
②全国一律、送料200円
400gまでなら、全国どこでも¥200でクリックポスト配送が可能。飲み切れるか心配、賞味期限が気になる、と言う方でも、オンラインでも少しずつご購入いただけます。
自分の好きなコーヒーの味を探す方法
ここからは、コーヒーの種類の選び方を説明します。
まず、コーヒー豆は植物です。ワインのように年によっても違えば、国や土壌、気候、農園、処理法、品種ごとに違う味わいが生まれます。また生豆を焼く焙煎士によっても味が変わります。
コーヒー豆のパッケージの読み方
はじめに、コーヒー豆のパッケージについて簡単に解説します。
コーヒー豆のパッケージには通常、産地・農園・品種・プロセス(詳細は後述します)の情報が含まれています。
例えばBASTET COFFEEで販売しているグアテマラの豆はこちら。
”グアテマラ ウエウエテナンゴ エスペランザ カトゥーラ/ブルボン ウォッシュド 浅煎り”は
産地(国):グアテマラ
地域:ウエウエテナンゴ
農園:エスペランザ
品種:カトゥーラ/ブルボン
プロセス:ウォッシュド
焙煎度:浅煎り
と言う意味です。スペシャリティコーヒーは、農園から流通までの品質をちゃんと管理するために、全てのロットで情報がはっきり示されています。
その中でも特に重要なのが、青く色がついた焙煎度・プロセス・産地(国)の3つ。他も大事ですが、味のインパクトが特に大きいのはこの3つです。またそれらを重要度順に並べると、
1.焙煎度
2.プロセス
3.産地
となります。意外でしたか?
産地(ブラジルなど)の影響が大きいように感じますが、実は他の2つの方が、お好みのコーヒーを見つけるためには重要です。
焙煎度
浅煎り・深煎りといった焙煎度の違いが、コーヒー豆の味を大きく変えます。それは豆の産地や、その他の要因よりはるかに大きな味の違いです。
あらゆる焙煎度を網羅しているお店もありますが、お店によって好きな焙煎度というのがあることが多いです。それぐらい大きく味が変わります。
浅煎りコーヒー
浅煎りコーヒーは、フルーティーな香りにすっきりとした口あたりが特徴です。紅茶で言うとダージリンに近く、あっさりした質感の中に豊かな香りが溢れます。
酸味はありますが、フルーツのような感覚なので、柑橘系のフルーツやベリーなどがお好きな方は気にならないと思います。
(コーヒーは劣化するとエグ味のある酸味が出ます。それを飲んで酸味が苦手になった方は、ぜひ浅煎りを試してみてください)
また、最も豆の違いが顕著に出るのも浅煎りで、色々な味を試したい方にもおすすめです。
<おすすめする人>
*フルーツが好きな人
*紅茶が好きな人
*焼き菓子(スコーンやパウンドケーキなど)と一緒に食べたい人
*コーヒー豆の違いを楽しみたい人
*苦いコーヒーが苦手な人
(私自身、深煎りのコーヒーをストレートで飲むのは苦手だったりするので、コーヒーは飲みたいけど苦味が・・と言う方には特におすすめです)
深煎りコーヒー
深煎りコーヒーは、スモーキーな香りと苦味、重めの口当たりとコクが特徴です。純喫茶で出されるようなコーヒーをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。世間一般のイメージのザ・コーヒーという味わいです。安定した味わいの分、豆の味の差は出づらいです。
<おすすめする人>
*コーヒーらしい風味を味わいたい人
*チョコレートなど、味の強いお菓子と一緒に食べたい人
*コーヒーの酸味が苦手な人
まとめると、以下のようなイメージです。
浅煎り | 深煎り | |
酸味 | 強め | 弱め |
苦味 | 弱め | 強め |
フレーバー | フルーティー | コーヒーらしい香り |
口当たり | すっきり | コクがある |
合うお菓子 | パウンドケーキ | チョコレート |
また、お店によって浅煎り・深煎りの定義が微妙に変わります。
「浅煎りって書いてあったのに中煎りだった」「深煎りって書いてあったのに酸味がある」というのはよくあるので、まずはそのお店のおすすめを飲んでみて、自分の好みに合うかどうか判断するのをおすすめします。
産地によって酸味が強いもの、苦味が強いものはもちろんありますが、それは焙煎度の前では微々たる差でしかありません。まずはお好きな焙煎度のコーヒー店を見つけてみましょう。
BASTET COFFEEは浅煎りが中心なので、フルーティーなコーヒーを楽しみたい方におすすめです!どれぐらいの焙煎度だろう?と気になる方は、ぜひBASTET BLENDを飲んでみてください。こちらがBASTET COFFEEの中心の焙煎度となります。
BASTET BLEND
もちろん気分によって、浅煎り、深煎りを飲み分けるのも良いですね!
プロセス
次に大きく味わいが変わるのは、コーヒー豆のプロセス(処理法)による差です。私自身、コーヒー豆を買うときにはまずプロセスを見ます。
産地でも香りや酸味などは変わりますが、コーヒーの味の方向性は、プロセスによってより大きく変わります。私の周りでも好みのコーヒーは?と聞かれたり、周りに聞いたりすると、”プロセス名”を答えることが多いように感じます。それほど好みが分かれる部分です。
プロセスとは、もともと果実であるコーヒーチェリーを、コーヒーとして飲めるように加工することをいいます。プロセスは大きく3種類あります。
ナチュラル
ナチュラルプロセスは、コーヒーチェリーを果肉ごと乾燥させる方法です。このプロセスによって、発酵した果実の風味が豆に移り、強いフルーティーな風味を持つコーヒーが生まれます。
後述するウォッシュドと比較して、果実感の強い、濃厚な口あたりの味わいに仕上がります。豆によってはトロピカルフルーツの風味や、ワインのような発酵感を持つものもあり、まるでお酒のような風味を味わえます。
>>BASTETのナチュラルプロセス豆はコチラ
エチオピア チェルベサG1 ナチュラル
コーヒー豆 / ドリップバッグ
ウォッシュド
ウォッシュドプロセスは、まず果肉を取り除いてから豆を乾燥させる方法です。これにより、クリーンで明るい酸味が生まれ、柑橘系の香りが出やすいです。
ナチュラルと比較して、すっきりとした口当たりのコーヒーに仕上がります。花のような香り、シトラス系の香りなど、より紅茶に近いような風味が味わえるのが特徴です。酸味がナチュラルよりも強くなります。
>>BASTETのウォッシュドプロセス豆はコチラ
グアテマラ エスペランザ農園 ラ・ベガ ウォッシュド
コーヒー豆 / ドリップバッグ
ケニア ガタイティ ウォッシュド
コーヒー豆 / ドリップバッグ
エチオピア アルベゴナG1 ウォッシュド
コーヒー豆 / ドリップバッグ
ハニー/パルプトナチュラル
ハニー/パルプトナチュラルプロセスは、果肉の一部を残したまま豆を乾燥処理する方法です。完全に果肉がついた状態で乾燥させるナチュラルと、完全に取り除いた状態のウォッシュドの中間ですね。
多くはクリーンでありながら濃厚な香りもある、ナチュラルとウォッシュドの中間のような味わいになりますが、ハニーは比較的新しく開発されたプロセスであり、各農園が色々な方法を試しています。ゆえに種類も多く、一概にハニー=〇〇な味、と言い切るのが難しいです。
ハニープロセスに関しては、説明を読んだり、バリスタに細かく聞いてみるのをおすすめします。
>>BASTETのハニープロセス豆はコチラ
コスタリカ ガンボア農園 ブラックハニー
コーヒー豆 / ドリップバッグ
ブラジル パッセイオ農園 パルプトナチュラル
コーヒー豆 / ドリップバッグ
まとめると以下のようになります。ハニーはそれぞれの中間のイメージです。
ナチュラル | ウォッシュド | |
酸味 | まろやか | キリッと |
口あたり | 濃厚 | あっさり |
フレーバー | 濃厚なフルーツ | 柑橘や花の香り |
後味 | 長く余韻が続く | すっきり |
特殊プロセス
その他、地域に根ざした昔ながらのプロセスや、近年開発された新しいプロセスが、他のプロセスとは違う特有のフレーバーや味わいを生み出しています。細かい説明は別記事で説明しますが、いくつかBASTET COFFEEで取り扱っているものもあるので紹介します。
>>BASTETの特殊プロセス豆はコチラ
雲南 デーホン イーストファーメンテーションハニー
コーヒー豆 / ドリップバッグ
インドネシア アルールバダ ウェットハル(スマトラ式)
コーヒー豆 / ドリップバッグ
産地 (国)
ここまで来て、やっと産地になります。とはいえ産地もパターンが多く、一般的な説明をするのは難しいです。詳しくはそれぞれのコーヒー豆の説明を見ていただくことをおすすめします。とはいえ一部特徴的な傾向がある地域はあるので、現在BASTET COFFEEで扱っている豆を中心にご紹介します。
アフリカ編
エチオピア
コーヒーの故郷エチオピア。
エチオピアは、品種がほぼ全てHairloom(エチオピア原生種)という特徴があります。その豆が作り出す香りが特徴的で、ナチュラルだと苺ジャムのような、ウォッシュドだとアールグレイティーのような味わいになります。他の産地では絶対に出ない味わいです。浅煎りでも酸味がそれほど強くなく、飲みやすいのも特徴。
ケニア
酸味といえばケニア。
ケニアは、SL28/SL34という独特の品種が特徴。またほとんどがウォッシュドです。SL品種はベリー系の香りが強く、ラズベリーやカシスのような味わいが特徴です。レモンやグレープフルーツのようなキュッとした酸味があります。
ルワンダ
スモーキーな大人の味。
ルワンダのコーヒーの多くは、フルーティーな風味に加えてドライフルーツやスパイスのようなクセのある味わいを持つことが多いです。酸味は強めで、口当たりが強いのも特徴です。
アメリカ編
ブラジル
チョコ&ナッツ。標高が比較的低いため酸味が控えめで、浅煎りでも飲みやすいのが特徴。まるでアーモンドチョコレートを食べているかのような、チョコレート・ナッツ系の風味が甘く香るコーヒーです。
中米(グアテマラ・コスタリカ)
バランスの良いハイクオリティな産地。ウォッシュドはスッキリした豆が多く、穏やかな花の香りや、ナッツのような香りがバランスよく混ざっています。ナチュラルはトロピカルフルーツ系の香りが多いです。
中米が面白いのは、いろんな農園が新しい栽培・精製方法を日夜開発しているところで、毎年びっくりするような方法で作った豆が世界を震撼させています。
アジア編
インドネシア
独特で個性的な風味。インドネシア独特のウェットハルと言うプロセスがあるのですが、それによってハーブやスパイスのような個性的な香りと、濃厚な口当たりは他の産地からはみられません。
台湾
コーヒーの世界チャンピオンも多く輩出している、気温もコーヒーもホットな国台湾。コーヒー豆の生産も盛んで、烏龍茶やライチのような独特の香りを持つコーヒーがあります。
それでもどれを選ぶか分からない方へ
色々考えても、どれを選んだらいいかわからない。結局飲んでみないと分からない、と思っている方は、ぜひBASTET COFFEEのトライアルセットをお試しください。4種類のコーヒーが少しずつ試せるので、きっとお好みのコーヒー豆を見つけるヒントになるはずです!